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高森明勅
2019.3.12 08:00皇室

ご譲位を可能にする法整備に膨大な時間が必要?

もう随分昔の話のような気がする。

天皇陛下のご譲位を巡って、
一部の「保守」系知識人がトンチンカンな
発言を繰り返していた。
 
私が期待している若手の経営者が
こんな事を述べていた。
 
「保守の知識人というのは立派な方々だと
思っていたのですが、違っていましたね。
あれ以来、信頼感が一挙に失われました」と。
 
本物か偽物か。
あれでハッキリしたのではないか。
そんな中で、こんな発言もあった。
 
「仮に、新たに譲位の制度をつくるとしても、
退位の要件はどのように規定すればいいのでしょうか。
例えば、何歳から可能なのか。
…健康状態を要件にするとすれば、
どのような状態を指すのか。
さらに退位にあたっていかに外部の恣意的な
要素を排除できる手続きをつくるのか…
当然、法改正も必要で、こういった問題の検討に
膨大な時間がかかります。
歴史的には天皇が退位する際には、
退位式というものを行いますが、
この退位式はどのようにするのか、
という問題もあります。
…数年単位の時間を要するでしょう」
(八木秀次氏、平成29年)
 
ご本人は今頃、
穴があったら入りたい気分だろう。
それとも蛙の面に何とやら。
厚顔無恥を決め込んでいるのだろうか。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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